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TOP PAGE > ガバナー月信 > Vol.5 11月 | ![]() |
![]() ■ガバナーメッセージ
「ちきゅう号」の大きさは、長さ210m、57,100トン、船底から掘削やぐらの頂上までの高さ130mという巨大船で3年半かけて日本の技術で作られましたが、背高のやぐらが邪魔をしてどんな橋の下もくぐれません。 当日は森(元)首相【本計画承認時の首相】、神田知事、同船を所有する海洋研究開発機構の役員等も出席して歓迎式が行われ、来賓から海洋少年団を中心とする乗船見学の参加者に、海の重要性、自然の大切さ、地球を直接深部まで研究できる喜びが説明された後、船内の研究施設、新鋭機器等がお披露目されました。 この船は、深海2,500mの海面上で6つのスクリューを使い位置が変わらないようにして、その場所から海底の下7,500mまで掘削、つまり海面から1万m下までドリリングできる能力を持つ特殊な構造になっていて、海底の下にある海洋地盤のサンプルを採ります。そのためには1ケ所で1年半かかるそうです。 昨年、徳山ダムの建設現場を視察した時、「この辺りの岩石は2億年ほど前はハワイ諸島の附近にあったものです」という話を聞いても全然理解できなかったのですが、今回、「ちきゅう号」で説明を聞き、いただいた本「地球の内部で何が起こっているのか」を読んで納得できました。
日本海溝、駿河トラフ、南海トラフ等の太平洋プレートとユーラシアプレートとがぶつかり合う所は90〜150年おきにM8クラスの巨大地震が発生している事実があります。「ちきゅう号」も日本周辺を手始めに是非このメカニズムを解明し、地震の少しでも早い予知と災害防止に役立つような活躍を願ってやみません。 |