ロータリークラブ(国際ロータリー第2760地区 ROTARY International District 2760)

月信WEB

2018年6月号

職業研修チーム委員会(VTT)事業視察報告

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国際ロータリー第2760地区 2017-18年度ガバナー
神野 重行(名古屋名駅 RC)


2018年4月30日(月)~5月3日(木)
於:ネパール・カトマンズ(RI第3292地区)

 職業研修チーム委員会(VTT)は、農業、教育、医療などの専門職業人のグループが海 外に出向いて、高いスキル、知識を提供する活動です。
 私ども第2760地区は、8年前から医療関係でVTT事業を続けています。
 今年度の職業研修チーム委員会(VTT)事業視察のため、去る4月30日から5月3日まで、ネパール・カトマンズ(RI第3292地区)へ行ってきました。
 派遣メンバーは、加藤浩一VTT委員長、吉川公章同副委員長をはじめとし、中村敦名古屋市立大学病院教授他、看護師、薬剤師、理学療法士など8名の派遣メンバーの皆さんで、3つの病院で感染症予防管理のノウハウを提供してきました。必要経費などこちらで負担をしますが、彼らは休暇を取って自分の時間を割いて協力頂いたボランティアです。20180604-2.jpg さて、今回私には珍しく、往復同行者もいない「一人旅」でした。現地3292地区のギリ・ガバナーとは、昨年1月のサンディエゴでの国際協議会で挨拶を済ませていたので、何となく懐かしい思いでの再会です。長いトランジットの末、何とかカトマンズへ到着すると空港では大勢にお迎え頂き、到着した夜は、ギリ・ガバナーの他、ガバナーエレクト、ガバナーノミニー、ノミニー予定者に加え4名のパストガバナーや地区財団委員長たちも集まり盛大に歓迎会を催してくれました。また、当地区の派遣メンバーと1月に招聘した3292地区からの派遣メンバーも加わり、大いに親睦を深めることができました。ちなみに歓迎会の会場は元宮殿であったこともあり重厚なデザインかつ煌びやかな装飾が印象的でした。
 2日目朝は市内広場を散策して3年前の地震の爪痕を目の当たりにしました。世界中の国々の援助を受けてはいるもののまだまだ復興再建には時間がかかりそうですが、人々はたくましく商いに励んでいました。その後、名古屋和合RCが地元Lalitpur RCと米国の2RCの計4クラブ合同で行っている事業を視察しました。地震で損壊した小学校に貯水タンク、浄水器の設置とトイレの整備を行う事業です。私はお土産に袋詰めのゼリーを沢山持って行き、皆に配りました(表紙の写真)。生徒たちは皆手を合わせて受け取ってくれ、中にはとても不思議そうにゼリーを見つめている子もいました。つかの間の触れ合いに心和ませながら、午後には研修先の一つである Nepal Cancer Hospital を表敬訪問しました。 
20180604-3.jpg20180604-4.jpg 3日目午前には、3年前の大地震の際に当地区から送った義援金による障害者支援学校の起工式に出席し、ヒンズー教独特のセレモニーを経験しました。
 祈祷師がお参りをした後、私も心柱を立てる穴へレンガを埋めました。年内の完成が楽しみです。障害者ならびにご家族の皆さんの期待の目が輝いていました。昼にはDurbarmarg RCの例会にも出席し、ネパール版「ニコボックス」など異国の例会を楽しみ、例会後は医師団も一緒に交流会を開きました。
 最終日となる4日目朝には、今回のVTT事業の目玉の一つであるNational Seminar に参加しました。私はフライトの関係で時間ぎりぎりまで在席し急いで空港へ移動したのですが、40を超えるカトマンズ市内外の病院から約250名が参加し、丸一日に渡り熱心な発表が続きました。当地区の派遣メンバーも入念な準備のもと、全員素晴らしい発表をされたと報告をうけました。また、ネパール国の保健相ほか政府関係者もセミナーに参加し、今後の感染制御に対する指針作成の参考にされると聞いています。
 加藤浩一VTT委員長、吉川公章同副委員長をはじめ中村敦名古屋市立大学病院教授他8名の派遣メンバーの皆さんの頑張りに深く敬意を表するとともに、3292地区のギリ・ガバナー、ヌガル元地区幹事、ルパックVTT委員長や現地ロータリアンの皆さんのご協力に深く感謝申し上げます。
 私どもの奉仕活動がこうした地域で活かされることは大変嬉しく思います。この活動により今後の両国の友好と、ネパールの医療技術の進化に繋がることを大いに期待して帰ってきました。
 また一つロータリー活動の醍醐味に触れた視察旅行でした。20180604-5.jpg