ガバナー月信 Vol.7  1月 メニュー
■ガバナーメッセージ  ■地区大会を終えて  ■国際博情報  ■公式訪問を終えて
■2005-2006年度GV補佐紹介 ■ガバナーノミニー就任ご挨拶  ■RI会長ノミニー決定
■地区協議会のご案内  ■創立55周年記念例会 一宮RC ■第15回 アクターズミーティング
■第3回地区諮問委員会  ■IAC次期役員・委員長研修会  ■カウンセラー研修会
■話の泉H 「俳句をめぐる友愛と親睦」 ■例会場変更のご案内 [Word形式] (稲沢RC・西尾KIRARA RC)
■今月のカレンダー  ■文庫通信  ■ハイライトよねやま 58号 
■ロータリーの友 トピックス ■出席報告(11月分 EXCEL形式)

名古屋南RC会長(名古屋市立大学名誉教授・俳人)
馬場 駿吉
 本年10月から名古屋南ロータリークラブの趣味の会に「俳句を楽しむ会」が加わりました。
 小生が中学1年生の時に終戦。戦後何の楽しみもない時代でしたが、家族、親類の者たちが相寄って句会を始めたことに刺激され、中学3年生の時から俳句をノートに書きつけるようになりました。以来、現在まで4冊の句集を刊行し、中日文化センターの俳句講座講師を務めさせていただいております。そんなことから、当クラブ会員の有志の方々からぜひ俳句の会を・・との要請をいただき、このほどそれが実現したという次第です。気軽に俳句を楽しもう。という趣旨ですので、会名もその言葉通りとしました。最初の2回ほどは俳句の基本的な約束事などをお話しましたが、次回、新春からはいよいよ実作へと歩を進めることになります。指導させていただく方も気分がワクワクと高まってきます。
 ところで、過日、当クラブのチャーターメンバーのリストを見ておりましたら、その中に請井計吉というお名前があるのに気付きました。この方は“花谷(かこく)”という俳号で活躍された俳人(旧・東海銀行役員、故人)で、前述のように始めたわが家(現在の一宮市北辺、木曽川畔で交通不便の地)の句会に名古屋から足を運び、俳句の手ほどきをして下さった方でした。翻って考えてみますと、請井さんたちが力を合わせて結成された当クラブの会長をお引き受けし、さらに教わった俳句を会員や奥様方にお伝えすることになっためぐり合わせにはまことに不思議なものがあります。
 なお、例会の会長あいさつには必ず季節、時候に合った季語とその時々の世の中の動きに一脈通じる俳句を選んで紹介させていただいてもう半年を過ぎようとしています。去る8月25日の大島宏彦ガバナー公式訪問に際しましては、俳句の話を割愛させていただくつもりだったのですが、事前の会議で大島ガバナーから「いつも通り、ぜひ俳句の話をやりなさい。」とのお言葉をいただきました。そこで、今夏の暑さ、冷房、環境問題から昔ながらの打ち水の効用へと話をつなぎ、僭越ながら拙句
を紹介させていただいたのですが、引き続いての大島ガバナーのご講演の中でこの句に
と即座に絶妙な七・七の付け句をいただき、驚くと同時に、ガバナーのこうしたかたちでの友愛の示され方に大感激した次第。あの時は丁度、アテネオリンピックで日本選手が大活躍。時差のため、テレビ観戦で連日寝不足が続いたことがまだ昨日のように思い出されます。
 俳句は元来、連句(俳諧)の冒頭の発句 五・七・五が独立したもの。連句仲間が集まり、まず主客が出した五・七・五に同席者が七・七の脇句を付け、さらに五・七・五と七・七を連鎖的につないでイメージを展開させ、最終的に36通りの五・七・五 + 七・七の組み合わせを共同制作するというものです。まさにロータリー・ソングの「手に手つないで」の精神そのものと言えます。
 丁度今から320年前、松尾芭蕉を迎えて名古屋の俳人たちが完成させた連句「冬の日」は芭蕉の作風が確立した記念碑的な一巻として文学史上に聳え立っています。そうした名古屋の高度な文化的伝統をロータリー活動の中に少しでも反映してゆけたら、と念じているところです。
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