ガバナー月信 Vol.11  5月 メニュー
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■ロータリー100周年記念4RC合同シンポジウム報告 〜10代フォーラム「私たちはこう考える」〜
■話の泉M 「クラシック・フェラーリでイタリアを駆ける」  ■ハイライトよねやま 62号
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  名古屋RC  平松潤一郎
  (オリエンタルビル ・ 代表取締役社長)
  (フェラーリクラブ・オブ・ジャパン 元会長 元理事)

 レースに勝つのを目的に、故エンツォ・フェラーリ(1899〜1988)によって1947年に設立されたフェラーリ社は、イタリア中部モデナの郊外の小さな町マラネッロに位置し、年間4千台前後の高価で高性能なスポーツカーを造る会社である。世界で最も小さな自動車メーカーの一つだが、F1のレース界に於ては、シューマッハーが乗り2000年から5年連続でワールド・タイトルを獲得しているチャンピオン・チームだ。現在はフィアットのグループの一員であるが独自性を保っている。
 このフェラーリ社から昨年の初頭、私の手元に一通の招待状が届いた。文面によれば、『フェラーリの275シリーズが発表されて丁度40周年になるこの年、イタリア国内で記念の行事“275・ツアー”を開催するので参加してほしい』と言う内容。条件は、この車のオーナーで自分の車で参加すること。且つ日本からの運搬費用も含んだ全てが自己負担と、私のように遠く離れた東洋からの参加者にとっては、かなり高いハードルであった。しかしイベントの内容に目をやると、6月15日前述のマラネッロに集合、モデナで一泊した後フィレンツェに向いここで4泊、そして再びマラネッロに戻る5泊6日の日程。フィレンツェ滞在中の3日間は五ツ星のグランド・ホテルを拠点に、美しい風景は勿論のこと芸術・料理などイタリアのエッセンスが凝縮されたトスカーナを自分のフェラーリで回り、昼は有名なワイナリーでの食事、夜は貴族のヴィラ(邸宅)でのパーティー、そして一般には非公開の美術館の訪問など、フェラーリとイタリアを愛するものには魅力満載のプログラム。幸運にも私は275シリーズの一台、フェラーリ・275GTB/4の所有者、早速参加の申込みをし、準備に取り掛かる。走行会と言ってもFIA(国際自動車連盟)のスポーツ・ライセンスが必要で、コースの途中には何ヶ所かのスペシャル・ステージがあり、そこでタイム・トライアルを行い合計のタイムを争う競技である。その為ラリーの様に有能なコ・ドライバー(助手)が必要で、無理と思いながら一応家内に声を掛けたが、『エアコンの無い古いフェラーリで1600Kmも走るなんて気が狂っている』と一蹴され、ミラノに住む知人に依頼することに・・・。
 6月15日は、雲一つ無い青空、世界中から集められた約50台のフェラーリ・275がフェラーリ社内にあるF1用のテスト・コース脇に並べられ、我々参加者を待っていた。40年前に新車としてこの工場の門を出、それぞれの国で何人かのオーナーに愛され、今再びこの地に往時の輝きを微塵も失うことなく結集した車を目前にすると、フェラーリのエンスージアストとしての感慨深いものがあった。こうして6日間1600Kmに亘る“275・ツアー”のプログラムがスタートした。
 走る芸術品としてフェラーリと並び称されるフランスのブガッティをこよなく愛し、ヨーロッパ中を駆回ったという白洲次郎をちょっと気取って、トスカーナの蒼い空の下、我愛車のアクセルを踏み込んだ。

フェラーリ社内F1のテストコース前に
並べられたフェラーリ・275

フィレンツェ グランドホテル前にて
旧知の友、マッシモ・フェラガモと。
あのフェラガモ・ファミリーの一員です!

トスカーナの蒼い空の下、
私の275の車窓から

夜のパーティーのワンショット
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