ガバナー挨拶

RI会長田中夫妻、2760地区ガバナー千田夫妻

2011年3月11日は、日本にとって、世界にとっても忘れられない日となりました。未だ、その復興は中途にあります。 こういった事態にこそ、ロータリーの存在意義が問われることと思います。 ただ単に、ロータリーの理念を抽象的に振りかざすのでなく、目の前にいる人を尊敬し、人を助け、人を思いやること、そして、その人に手を貸すこと、 そういったどんな人間にもある気持ちが、友愛と奉仕という理念を、具体的なものにしてゆくと思うのです。

あの震災は、まさに地獄絵のようなものでした。

しかし、図らずも、多くの「何者でもない人」つまり、地位や名誉といったことは関係なく生きている人々の言葉を、マスメディアのインタビューなどを通して聞くことが出来ました。 こんな機会がなければ、おそらく一生聞くことが出来なったであろう、日本人の気高さ、思いやりにあふれた言葉を、困難に直面する当事者から、聞くことが出来たのです。 政治家や有名人とはまったく違う、生の、誇り高い声を聞くこができたこの経験は、素晴らしい財産になったと私は思いました。

ロータリーが、ある程度恵まれた環境の人が集まった集団だということは、皆さん暗黙のうちにもおわかりいただけることと思います。 それは、対社会的に、ある種のステータスでもあるかもしれません。しかし、ロータリーの本質は、皆様もよくご存知のように、そんな世俗的なところにあるのではありません。 家を流されても、全財産を失っても、人への思いやりを忘れない、あの気高さにこそ、われわれが真に学ぶべき誇りがあると思うのです。

あの震災は、ロータリーの新たな出発点として、記憶されなければならないと思います。まさに今、ロータリー精神の原点に帰って、初心に帰って、あらためて愛着をもって、根本的なところに立ち返る時だと考えます。 皆さんのロータリーへの愛着がなければ、ロータリーはただの、娯楽の集団に成り下がります。私はそれだけはあってはならないと思います。そしてその想いは皆様も共感していただけるものだと確信しております。 あの震災から学ぶことは多々ありますが、ロータリーは娯楽の集団ではなく、人を思い、人を助けるという思いを共にする集団であることを、改めて築くきっかけを、あの震災は与えてくれたと、個人的には感じております。

ロータリーは政治とは無関係の集団です。だからこそ得られる自由によって、皆様一人ひとりが持つ、人に対する一途な思いやりを結託するにふさわしい場としてはロータリーをおいてほかにはありません。 そのひとつとして、One Coin 募金を提唱させていただきたいと思います。ご賛同を心から願っております。

あなたのロータリークラブはもちろん、愛知県、2760地区のロータリーに、世界のロータリーに、愛着を持ってください。 皆様一人ひとりの思いやり、また各自のロータリー精神への愛着という礎(いしずえ)があればこそ、日本の世界に通じるロータリアンになりうると考えます。

私は、皆様とともに、そうありたいと、切に願っております。
そんな観点から、私は次のような活動を提唱いたします。
ご賛同を心から御願いいたします。

地区目標

  • 新クラブ結成      1つ
  • 会員増強        100人以上
  • ロータリー財団、米山記念奨学会への貢献
  • 地区内交流の活性化
  • 世界大会出席      50人以上
  • 東日本大震災被災高校生支援  ワンコインプロジェクト

クラブ目標

  • ロータリー財団寄付   100ドル以上 べネファクター 1人
  • 米山記念奨学会寄付   5、000円
  • 会員増強        3パーセント以上
  • 他クラブ出席      1クラブ2人以上
  • リスボン世界大会出席  1人以上