RI会長

 2012−13ロータリー年度には、平和が私たちの焦点、そして目標となり、 ロータリアンの皆さまには、「奉仕を通じて平和を」もたらすため、 積極的に活動していただくようお願いいたします。 平和に向けた努力は、すべての人、家族、クラブ、地区、地域、そして国から始まると思います。

 ロータリーの中核にあるのは、奉仕の力に対する信念です。 奉仕を優先すれば、自分よりも他者のニーズが優先され、考え方ががらりと変わり、 人々が抱える困難に対し、深い同情の心が生まれます。 人々を助けよう、人々がもっと幸せになるよう自分にできることをしよう、 という気持ちがさらに湧き上がります。 自分の時間やリソースを惜しみなく与え、新しい考え方に対してもさらに心を開くことができます。 それは、他人を変えようとするのではなく、すべての人やものが自分に何かを教えてくれること、 毎日、新たな成長の機会が与えられることを認識することになります。 奉仕を通じて、私たちは、違いに対して寛容になり、 周囲の人に対して感謝の気持ちを抱くようになります。 感謝の気持ちを持てば、もっと相手を理解でき、あらゆる人の中に善を見出せるようになります。 こうした理解を深めることで、他者への尊重の念が高まり、互いに対する尊重の念があれば、 人々は平和に暮らすことができると思います。

 ロータリーの奉仕は、さまざまなかたちで平和を助長します。 私たちは、クラブと地区で、世界中の地域社会に健康、安全、人間の尊厳をもたらすために活動し、 競争よりも協力、自分の儲けよりも公益に価値を置こうという気持ちが、 私たち一人ひとりの中に生まれます。 自分を見つめることを通じて、私たちは、完璧な人間などいないということ、 そして誰もが人から何かを学べるということを理解します。

 ロータリー独自の標語、「超我の奉仕」は、奉仕の最高のかたちを表しています。 このような奉仕こそ、私たちが歩むべき道であると、私は信じています。 この道はロータリアンが築いた道であり、世界のすべての人々が歩むことのできる道です。 さらに深い思いやり、満足、寛容、理解へといたる道です。

 「奉仕を通じて平和を」を標榜するなら、私たちは、自分たち、 そして世界のために、さらなる平和へ向けて邁進していくことができるでしょう。