ROTARY INTERNATIONAL DISTRICT 2760 国際ロータリー第2760地区
ガバナー月信
  TOP PAGEガバナー月信Vol.2 8月
 
 ガバナー月信 No.2 8月 会員増強および拡大月間
ガバナーメッセージ | 会員増強および拡大月間によせて
会員増強および拡大月間によせて | 万博だより
地区協議会報告 | RI日本委員のご紹介 | 文庫通信


■会員増強および拡大月間によせて
2760地区会員増強委員長 菊岡深智子
地区拡大委員長 杉浦壽康

はじめに
 8月は増強・拡大月間です。今日、日本では長く続く不況を背景に会員数が減少しています。この現象は世界的にも見られます。シカゴでロータリーが生まれた100年前のアメリカの社会経済状況は今よりもっと劣悪な状況であり、会員数減少の原因を不況に求めるのは当たらないと思います。
 世界の会員数を増やすには各クラブの会員数を増やすこと(増強)とクラブ数を増やすこと(拡大)の二つの方法があります。拡大は増強と相対するもので、クラブの会員数が減少している今日、各クラブは増強に必死であり、拡大に向け行動することに消極的な姿勢にならざるを得ないことは理解できます。
 拡大月間に当たり世界と日本そしてRI2760地区の拡大の歴史を今一度見なおし、「拡大」の持つ意義を考えてみたと思います。

1.世界・日本・当地区における拡大の足跡
 表1を見て判るように、世界の会員数は1989〜1990年度から1996〜1997年度まで増加していますが、その後減少し1999〜2000年度に最低とりました。しかし、2000〜2001年度から一旦増加しましたが、2003〜2004年度は再びやや減少しました。日本の会員数は1996〜1997年度をピークにその後減少の一途を辿っています。当地区においては1997〜1998年度にピークになりその後減少しています。会員数の減少に対しクラブ数は最近の15年間に、世界も日本も当地区においても多少の増減はありますが、確実に増加しています。

表1 各年の6月30日時点のクラブ数と会員数の推移
  世界 日本 2760地区
年度 クラブ数 会員数 クラブ数 会員数 クラブ数 会員数
1990 25,160 1,121,230 1,917 114,263 64 5,311
1991 25,582 1,143,296 1,972 118,825 70 5,688
1992 2,5928 1,155,810 2,032 122,515 72 5,833
1993 26,525 1,173,558 2,086 124,981 72 5,975
1994 27,026 1,190,102 2,126 126,264 72 6,026
1995 27,446 1,170,936 2,173 129,184 73 6,087
1996 28,134 1,206,112 2,208 131,477 75 6,247
1997 28,736 1,213,748 2,238 131,731 76 6,366
1998 29,113 1,201,595 2,260 129,491 76 6,406
1999 29,728 1,193,461 2,276 126,026 76 6,245
2000 29,629 1,180,550 2,291 122,678 78 6,221
2001 30,149 1,188,492 2,303 119,076 78 5,990
2002 31,256 1,243,431 2,314 115,315 79 5,773
2003 31,561 1,227,545 2,322 110,347 80 5,505
2004 31,963 1,219,532 2,327 106,201 80 5,353

2.人口から見た大都市(旧六大都市)の会員
表2 各地区(旧六大都市)の会員数と人口比
地区 行政範囲 総人口
(単位・千)
30歳以上
人口
(単位・千)
40歳以上
人口
(単位・千)
クラブ数 会員数
(人)
30歳以上
人口比
(%)
40歳以上
人口比
(%)
2580 東京・沖縄 13,737 9,229 6,923 163 8,788 0,095 0,126
2750 東京南・北マリアナ・グアム・ミクロネシア・パラオ
2660 大阪府北部 9,864 6,464 4,925 162 7,059 0,109 0,143
2640 大阪府南部・和歌山
2590
2780
神奈川 8,732 5,854 4,366 133 5,289 0,090 0,121
2680 兵庫 5,587 3,768 2,948 74 3,389 0,089 0,114
2700
2740
福岡・佐賀・長崎 7,423 4,920 3,951 117 6,030 0,122 0,152
2760 愛知 7,129 4,721 3,374 80 5,369 0,113 0,159
(34) 全国 127,687 86,722 68,242 2,337 108,840 0,125 0,159
(注) (1)人口:平成16年10月1日現在(2005・5・6作成)
(2)会員数・クラブ数:平成17年1月末現在

 ロータリアンとしての年齢を30歳以上と40歳以上に分けて、旧六大都市について、現時点でのロータリー会員数を人口比で比較して見ると、当2760地区は40歳以上では全国と同じですが、30歳以上は全国よりやや低くいことが判ります。
 当地区のロータリアンの人口比は、六大都市の中で高い方ですが、30歳から40歳未満のロータリアンを増やす努力をしても良いのではないかと思います。

3.クラブの適切な大きさは?
 拡大或いは増強を行う場合、一つのクラブの適切な大きさ(会員数)を考える必要があると思います。ロータリー活動を成功させるには、会員間の意思疎通が図られていることが重要な条件の一つであると思います。意思疎通が可能な最適な人数はどのくらいでしょうか。一つの例として軍隊(自衛隊)を見てみると、最小の集団は「班」で10名以内のようです。現在、ロータリークラブとして認められるのは一クラブ最小限20名です。「班」の上は「小隊」で約40名で編成されているようです。会員数が少ないと会員一人の負担が大きくなり、会員数が多過ぎると意思疎通が不充分となり、いずれも実効ある活動が難しくなります。飽くまで個人的な感覚的でありますが、最も効果的な意思疎通と活動ができるのは、一クラブ80名から100名が理想的な人数ではないかと思います。会員数が現在80名を超えているクラブは増強を考えず、親クラブとして、新しい奉仕の集団(子クラブ)を誕生させる努力、即ち拡大のための努力を切にお願いいたします。

4.「拡大」の持つ意義と「拡大」の方法
 PG内藤卯三郎氏は「拡大は最大の増強である」と言われたと聞いています。拡大により奉仕の仲間を増やすことは、ロータリーの四大奉仕の輪を広げ、ロータリーが求めている世界平和のためにも意義あるものと思います
 ロータリアンではないが、ロータリー精神の真髄である「超我の奉仕」を日々実践しておられる方々が周りに多いと思います。こうした方々を、仲間に迎えることはロータリー活動が一層活性化すると思います。更に、ロータリアン一人一人があらゆる機会を通じ、ロータリーの精神と活動を地域に発信することがロータリーについての理解を深め、かつ拡大・増強に繋がると思います。

おわりに
 すべての生物は種属保存と繁栄のために努力します。人類(人間)も同様であり、ロータリーも然り。子クラブを育てる(拡大する)ことは重要なロータリー活動の一つと思います。どうぞ拡大にご理解とご協力をお願いいたします。