ガバナー月信

Rotary Moment vol.5

2019.12.01

名古屋駅(桜通口)の駅前

名古屋駅(桜通口)の駅前

冬の風物詩、LEDによる街路樹の装飾が名古屋駅(桜通口)の駅前およびJRゲートタワー前を例年のごとく華やかに街を彩ります。
点灯時間は17:00~24:00となっています。
このほか、JRセントラルタワーズ、JRゲートタワーの各施設におけるクリスマス装飾が師走の街に出現して人々を魅了します。

名古屋城

雪化粧した名古屋城、見納めか

𠮷田正道 ガバナー補佐

GOVERNOR'S MOMENT

“アフリカ・ウガンダ共和国・マケレレ大学にロータリー平和センター設立のための
冠名基金へ第2760地区でUSD500,000を拠出しました!”

“平和について、徒然なるままに”

12月はロータリーの疾病予防と治療月間です。疾病予防と治療はロータリークラブの6つの重点分野の一つです。6つの重点分野とは「平和構築と紛争予防」「疾病予防と治療」「水と衛生」「母子の健康」「基本的教育と識字率向上」「地域社会の経済発展」(名称が一部変わりました。)です。
この6つの中でもやはりプライオリティがあると私は考えます。ファーストプライオリティは「平和」です。平和でなければ、疾病予防もできません。水と衛生もままならず、母子の健康や基本的教育、経済発展もしかりです。だから、平和が一番大切です。現在ポリオが残っている地域はアフガニスタンとパキスタンですが、タリバンが地域を不安定にし、ワクチンを投与できないという紛争地域です。平和がないと疾病予防ができないのです。基本医療が受けられない人は世界に4億人いると言われています。どの地域に住んでいても、誰にとっても健康であることは何より大切なことです。

国際ロータリーは重点分野でプライオリティが高い平和構築のために、平和センターを世界6ヶ国の大学に設置し、平和の担い手となる次世代の平和構築者である平和フェローを育てています。現在、平和センターは、デューク大学/ノースキャロライナ大学(米国)、国際基督教大学(東京)、ブラッドフォード大学(英国)、クイーンズランド大学(豪)、ウプサラ大学(スウェーデン)、チュラロンコーン大学(タイ)に設置しています。そして、7つ目の平和センターを紛争が多いアフリカ地域のウガンダ共和国にあるマケレレ大学に設置することが決まりました。マケレレ大学はアフリカ最大の大学で1922年設立、現在の学部数は3万人を超えます。 ロータリー平和センター設置にあたり、当国際ロータリー第2760地区が冠名基金「2760HOSHIZAKI」として、地区財団活動資金(DDF)から25万ドル、地区内の1法人から25万ドルのご寄附で計50万ドルを拠出しました。また、第2760地区から5名のロータリー平和フェロー(*1)を育成しています。現在は辻坂文子さんをウプサラ大学平和センターに派遣中です。地区内ロータリアンの皆様のおかげで、当地区は資金と人材で世界平和に貢献することができています。ガバナーから感謝申し上げます。

さて、昨年、紛争と暴力によって6800万人以上が家を失い、故郷をおわれました。その半数は子どもです。紛争から逃げてきた人のための難民キャンプで暮らすことを強いられています。そこからオリンピックに出場した選手がいます。来年の東京オリンピックにも出場する選手もいるでしょう。前回のリオのオリンピックで史上初の難民選手団(Refugee Olympic Team)が結成され、難民アスリートのチームが五輪旗の下で競いました。その選手団の一人に柔道男子90キロ級のポポル・ミセンガ(コンゴ民主共和国)がいます。彼は難民キャンプで日本の柔道金メダリスト井上康生選手をテレビで見て柔道にあこがれ、それを聞いた井上康生選手が柔道着をプレゼントしたところからポポル選手の柔道が始まったそうです。 世界もスポーツ、オリンピックを通して難民を支援し、そして私たちは共感をもらいました。オリンピックの世界では、ロータリー同様に私たちは多様性を受け入れていますが、私たちの多様性を認めるという連帯を豊かにしてくれるのが難民選手団という存在です。 難民選手団ではなく、自分の国の国旗を背負って競う日がくることを私たちロータリーがそのお手伝いをしていることを強く自覚し、世界の平和を願うばかりです。

国際ロータリー第2760地区 ロータリー平和フェロー

●第9期

みずの       まき

水野ショー真紀 さん

(津島ロータリークラブ推薦)1973.2.5生

大学卒業後、公立中学校に勤務した後、青年海外協力隊に参加。ジャマイカにて幼児教育教員育成プログラムを担当。
2003年より国際連合教育科学機関(UNESCO)カリブ地域事務所、2007年より在ジャマイカ日本大使館、
2008年より国連開発計画(UNDP)ブータン事務所で勤務するなか、さらに研鑽を積むべく志望。
2011年2月から2012年7月まで、クイーンズランド大学(オーストラリア)に留学。


●第14期

さわや  なつこ

澤屋 奈津子 さん

(名古屋大須ロータリークラブ推薦)1978.9.20生

2006-08年度の国際親善奨学生としてイタリアのボローニャ大学で学んだ後、アフリカのジンバブエ、コンゴブラザビル、セネガルにある子どもの施設で研修。
その後、モーリタニアの日本大使館に派遣員として勤務し、事務仕事や通訳にあたる。
2014年11月からはモーリタニアの国際移住機関(IOM)にてコンサルタントとして勤務。
日本やEUから資金援助を受けている国境強化や地域安定のためのプロジェクトに関わる。
2015年8月より2017年4月まで、デューク大学及びノースカロライナチャペルヒル校(アメリカ)へ留学。

●第15期

うじかわ  たかし

宇治川 貴史 さん

(豊田中ロータリークラブ推薦)1985.12.21生

大学卒業後、民間会社勤務を経て、2013年 9月 「難民を助ける会」に入会し、タジキスタン事務所駐在員として勤務、
2013年12月「 難民を助ける会」スーダン事務所に駐在、2014年 8月同スーダン事務所の代表に就任。
アフリカスーダン共和国で活動(NGO在籍中)地雷対策事業に関わる仕事に従事。
現地で紛争の被害に合う人々を目の前にする度、自分の専門性をさらに高め、世界平和に貢献したい想いが強まり、修士課程への進学を希望。
2016年9月から2018年6月まで、ウプサラ大学(スウェーデン)に留学。



●第16期

ふじもと のりひろ

藤本 矩大 さん

(名古屋みなとロータリークラブ推薦)1983.8.1生

大学卒業後、民間会社勤務を経て、2011年11月 「難民を助ける会」に入会し、アフガニスタン事業、南スーダン事業、
パキスタン及びラオス事業を担当した。その間、トルコ、東北地方、フィリピン、ネパールにて発生した地震、台風被害の支援事業に従事した。
その経験の中で、専門的知識を習得することによって、より質の高い人道支援及び紛争解決、紛争予防を通じた社会貢献をしたいと考え、志望した。
2018年2月から2019年7月まで、クイーンズランド大学(オーストラリア)に留学。



●第17期

つじさか あやこ

辻坂 文子 さん

(尾西ロータリークラブ推薦)1976.10.17生

大学卒業後、2002年国境なき医師団日本に就職し活動した他、青年海外協力隊に参加してベナン共和国での村落開発普及活動に従事した。
2009年イギリス、フランスに留学し、2010年人道援助プログラム修士号を取得した。
その後も国境なき医師団日本から派遣され、南スーダン、コンゴ民主共和国、中央アフリカ、ハイチなどの諸国で人道援助プログラムの運営に従事してきた。
大学卒業後、2002年国境なき医師団日本に就職し活動した他、青年海外協力隊に参加して2018年9月から2020年6月まで、ウプサラ大学(スウェーデン)に留学中。



国際ロータリー第2760 地区
2019-20 年度ガバナー
江南ロータリークラブ所属  伊藤 靖祐

財団月間に寄せて(マローニーRI会長より)

親愛なるロータリーリーダーの皆さまへ

ロータリー財団月間にあたり、世界ポリオデーを成功に導くためにご尽力いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。
今回は初の試みとしてネットでの特別配信プログラムを導入し、10月24日に世界各地の時間帯に合わせてイベントの様子が配信されました。
おかげさまで大勢の方にご参加いただき、世界ポリオデーの認知度をこれまで以上に高めることができました。
EndPolio.orgにはニュージーランドやエジプト、スウェーデン、日本など125を超える国々から5,600件以上のイベントの登録がありました。

世界中から寄せられる支援に励まされながら、私たちはポリオ根絶活動を粘り強く続けています。8月21日、ナイジェリアでは野生型ポリオウイルスの症例報告がゼロとなって3年を迎え、世界保健機関アフリカ地域は来年にも野生型ポリオウイルスが存在しない地域として認定される可能性が出てきました。
ナイジェリアにおけるポリオ根絶の取り組みでは、ロータリーがこれまでに2億6800万米ドルを拠出しており、ナイジェリアやアフリカ全土のロータリアンは、すべての子どもをポリオから守るために全力を注いでいます。
アフリカが野生型ポリオウイルスのない地域として認定されたら、かつて同大陸が世界全体のポリオ症例数の4分の3を占めていた歴史を考えると、これは大きな業績であると言えます

ポリオ根絶活動の中で困難に直面した時には、このような偉業を思い起こすべきです。
また、インドやナイジェリアといった国でのサクセスストーリーを広め、財団による支援を通じてロータリアンたちが世界各地で携わっている活動を世界の人びとに知ってもらうことが大切です。
起業家であり教育者でもあるマイケル・マーゴリスはかつて、「このようなストーリーがまさに世界を作っている」と語っています。
つまり、ロータリーの最高の理想に沿った世界を築くには、世界を変える行動人としてストーリーを広めていく必要があるのです。

変革的なプロジェクトには感動的なストーリーが付きものだということは言うまでもありません。
ポリオプラスや災害救援基金、ロータリー平和センター、そして地区補助金やグローバル補助金の対象となる地域社会の取り組みなど、皆さまが達成したいと願う目標のために地区財団活動資金(DDF)をご活用ください。
インスピレーションが欲しいという方は、『The Rotarian』誌(英語)のカバーストーリー「ヨンカーズのスラムダンク・プロジェクト」にある「ニューヨーク州ヨンカーズの若者たちにもたらすインパクト」に関する記事(英語のみ)を読むことをお勧めします。

ロータリー財団は世界各地でより良い地域社会の実現をサポートし続けており、後続号のカバーストーリーでもこれらが紹介されます。
財団が今年承認した地区補助金は既に261件にのぼり、その総額は2240万米ドル、グローバル補助金については460件で、総額3390万米ドルとなっています。

ロータリー年度の下半期を迎えるにあたり、ポリオ根絶やストーリーの周知だけでなく、地区財団活動資金(DDF)をより持続可能で拡張性があり、大きなインパクトを与えるプロジェクトに活用していきましょう。
言葉と行動を通じて、「ロータリーは世界をつなぐ」のテーマを実現することができます。

2019-20年度国際ロータリー会長
マーク・ダニエル・マローニー

2019-20年度ロータリー財団管理委員長
ゲイリー C.K. ホァン

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