クラブ事業報告

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開催日:2025-09-27

豊橋北RC 尾藤

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    報告者:尾藤

豊橋市の市街地に近い所に「大池公園」があり、その名の通り大きな池(約4ha)の周囲が豊かな緑地となり、市民の憩いの場として愛されております。この池は承応3年(1654年)に吉田城外堀への水の供給源として、小高い地域の向山に造られた人工の溜池です。浄化装置により水質維持はなされてますが、水面下の生物状況はまるで把握されておりませんでした。そこで今回、豊橋市の530運動環境協議会が手を入れることになりました。

 もとより、この協議会は1975年に当クラブの会員が設立し、歴代の会長を当クラブより輩出しております。常々私共も連携して市内の環境整備に努めておりますが、今回は530以外に水面下の生態調査の側面もあり、私どもが2760地区の補助金を活用しての協力態勢を整えました。実を申せば「池の水全部抜く」なんてことが出来れば簡単ですが、池の大きさから鑑みても到底予算的に厳しく、まずは一歩を踏み出そうのスタンスです。豊橋市の担当部署とも連携し、この作業へのボランティアを広く市民から募り、必要な道具も揃え、9月27日の本番を迎えました。

 残暑厳しい折ですが、幸いにも薄曇りの天気も幸いし200名近くの市民が集結致しました。もちろん私共ロータリアンも50名がサポートに加わりました。最初に大池の生態系等のレクチャーを受け、広大な公園全体の530活動から開始致しました。周囲は住宅地にぐるりと囲まれたロケーションのためか、放置されたゴミ等は意外と少なく、しかし草むらの中に入ってゆくとあるものです。

 そしていよいよ水中に仕掛けを設置し、水中生物の実態調査に移りました。池の周囲8か所程に仕掛け、引き上げの時間を待ちました。水揚げされた仕掛けの中には亀と小魚が掛かりました。問題なのはその割合でして、アカミミガメが40%、クサガメが50%、ニホンイシガメがわずか10%の結果でした。ニホンイシガメ以外はすべて外来種です。繁殖力の強い外来種は在来種の生育環境を奪い生態系が明らかに崩れている事が判りました。ことにもアカミミガメは条件付特定外来生物に指定されていますが、もとはと言えば「ミドリガメ」の名で広くペットとして扱われ、成長し手に負えなくなり池に捨てられた、その結果です。小魚では駆除対象となっているブルーギルが主となっておりました。

 予想された結果とは言え、外来種の浸食激しく在来種の脆弱が浮き彫りとなりました。この結果を受け、次にすべきことを模索し、協議会と連携し、引き続き大池浄化に取組み、市民の憩いの場を守り抜く活動を続けてまいります。。