クラブ事業報告

蒲郡ロータリークラブ × 愛知県立三谷水産高等学校

開催日:2025-12-15

蒲郡RC 社会奉仕委員長 小田泰久

  • 蒲郡ロータリークラブ × 愛知県立三谷水産高等学校

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    報告者:小田泰久

蒲郡ロータリークラブ社会奉仕委員会は、地区補助金助成事業として、愛知県立三谷水産高等学校 海洋資源科の生徒による研究発表と交流会を開催しました。今年度の研究テーマは「貝紫染めの新たな可能性、見つけちゃいました! ~改良と再利用を目指してLet’s Try~」。天然染料「貝紫(かいむらさき)」の活用と染色技術の向上を目指す取り組みです。
貝紫とは、アクキガイ科の巻貝の鰓下腺から分泌される液を原料とし、日光にあてることで鮮やかな赤紫に発色する希少な天然染料です。古代より「帝王紫(ロイヤルパープル)」と呼ばれ、王族や権力者のみが使用した高貴な色として世界各地で歴史があり、日本でも各地で技法が伝承されてきました。蒲郡市にも古くから製法が伝わり、三谷水産高校では地域機関と連携し、技術習得と活用を目指し研究を継続しています。
本年度は、先輩の成果を引き継ぎ、鰓下腺を余すことなく活用する方法や染色技術の改良に取り組み、新たな魅力や可能性を探求しています。蒲郡ロータリークラブは地区補助金を活用し、研究に必要な貝類採取のためのウェットスーツを寄贈しました。生徒たちは水神干潟や三河大島付近でアカニシなどを採取し、抽出した染料で製作した巾着や作品を披露。会員と意見交換を行いました。
会員には繊維業、染色業、製綱業などの事業者も多く、商品開発や事業化に関する具体的な議論が活発に行われ、生徒たちは将来の可能性を感じながら対話を楽しむ姿が印象的でした。
今年度、社会奉仕委員会は「蒲郡という街が永続的に繁栄するために、他団体と社会課題を共に解決する、地域の未来づくりを実践する」を方針としています。今回の取り組みは、地域の伝統技術を次代へ継承し、若い世代の挑戦を支える“未来への投資”として、大きな一歩となりました。