【講演】心を伝えるコミュニケーション術(名古屋千種ロータリークラブ)

20130319_nagoyachikusa_1.JPGNPO法人「日本話しことば協会」認定講師 光本 眞理様

もうすぐ新年度。
新しい出会いも多いでしょう。
人間関係をつくるためコミュニケーションは欠かせません。素晴らしい考えも、思いやりの気持ちもことばで表せなければ、他の人には伝わりません。
ことばは、いわばコミュニケーションのための道具です。その道具を、正しく、美しく使うことができるかどうかによって、人生は大きく変わってきます。
「心を伝えるコミュニケーション術」として7つのポイントをご紹介しましょう。

 相手に自分の意見や情報を伝えるためには「わかりやすく話す」ことが重要です。それには2つの側面があります。1つは「相手が理解しやすいように話す」こと。
もう一つは、「相手に受け入れられるように話す」ことです。頭と心、理性と感情の両方に訴えかける話し方が必要なのです。

頭で理解してもらうための 話し方の秘訣を4点
1.構成を考えて話す
思いついたまま話すのではなく組立を考えます。
代表的なものは序論・本論・結論の三段階法と起承転結の四段階法です。比較的スムーズな話の流れであれば三段階法を。何か変化や思いがけないエピソードを生かしたい場合には「転」のある四段階法が適しています。
2.内容をしぼりこむ
あれもこれもと盛り込まず、何を言えばいいかをしっかりと吟味します。紙に書き出したりして客観的に選び抜きましょう。
3.短いセンテンスを心がける
30字から40字の短めのセンテンスで話しましょう。とても聞きやすくなります。
4.具体的に話す
できるだけ、数字や実例を盛り込みましょう。あいまいさや漠然とした言葉は、聞き手を考え込ませてしまいます。

次に、心で理解してもらうための 話し方の秘訣を3点
5.声の表情を意識して話す
声にも表情があります。平板・単調でメリハリがない話し方では、気持ちがこもっているようには聞こえません。声のトーン、リズムを変えたりして工夫してみましょう。
6.聞き手に好印象を与える話し方をする
話し手は「聞かれている」だけではなく見られています。しぐさや表情、体の動きは話の説得力に大きな影響を及ぼします。また、聞き手に目配り(アイコンタクト)をすることも忘れずに。良い印象を目指しましょう。

7.プラス表現を使う
難しい取引先に挑戦しようとする人に「誰が行ってもダメだった。時間の無駄」と言ってしまう。それでやる気が消えてしまうかもしれません。ビジネスの場では、励ますことも上の立場の方の大事な役割です。「今までは無理だったが、〇〇さんなら可能かも。期待している」など、前向きな表現を使ってあげてください。

「話」は「聞き手」あってこそ成り立つものです。
自分のために話すのではなく、「聞く人のために、聞く人がわかりやすいように伝える」このことを胸に刻んでいただければ、きっと、あなたは「感じの良い話し手」だと思われることでしょう。
皆様のますますのご活躍をお祈りいたしております。

LinkIcon詳しくは、名古屋千種ロータリークラブまで