クラブ事業報告

地域防災キャンプ-防災意識向上および災害時の対応訓練-

開催日:2025-10-25

岡崎南RC 中根邦博

  • 地域防災キャンプ-防災意識向上および災害時の対応訓練-

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  • 地域防災キャンプ-防災意識向上および災害時の対応訓練-

    報告者;中根邦博

岡崎南ロータリークラブでは、地区補助金事業として「防災・減災人材育成プロジェクト 地域防災キャンプ」を10月25日(土)に開催しました。会場は岡崎市中心部の籠田公園。岡崎城西高校の生徒約20名に加え、愛知学泉大学の学生数名も参加し、若い世代が地域と連携しながら防災意識を高める一日となりました。

岡崎城西高校は矢作川沿いに位置し、大雨や堤防決壊の際には周辺地域が浸水被害を受けるおそれがあります。そうしたリスクを踏まえ、同校ではこれまでにも防災マップの作成や避難訓練などに積極的に取り組んできました。今回の防災キャンプは、それらの活動をさらに発展させたもので、岡崎市役所防災課、岡崎城西高校、愛知学泉大学、岡崎南ロータリークラブが協力して実施しました。

はじめに岡崎市防災課の職員より、地域が抱える災害リスクや行政の備えについて講話をいただき、参加者は防災の基礎を学びました。その後のメインプログラムとして実施したのが「DIG(Disaster Imagination Game)」です。地図を用いて災害発生時の避難ルートや危険箇所をグループごとに検討し、その後、実際に籠田公園周辺を歩いて確認しました。机上の想定と実際の地形や道路状況との違いに気づき、参加者からは「地図だけでは見えない危険が多い」「普段通っている道の危険性を初めて知った」といった声が上がりました。発表の時間には、生徒たちが自分たちの目線で地域の課題を共有し、防災への意識が大きく高まった様子が見られました。

後半は体験型の防災実習として、通常のテントとブルーシートやロープを使った簡易テントづくりを行いました。協力し合いながら形を工夫し、限られた資材でも安全に過ごせるスペースを確保する方法を体験。生徒たちは「実際にやってみると難しいが、工夫すれば何とかなる」「チームで協力することの大切さを感じた」と話していました。

今回の防災キャンプは、学校、行政、そしてロータリークラブが一体となって若者の防災意識を育む場となりました。参加した高校生・大学生にとって、災害を「遠い出来事」ではなく「自分たちの暮らしの中で起こり得る現実」として考えるきっかけとなりました。若い世代が自ら考え、行動し、地域と共に備える力を身につけることは、将来の地域防災力の向上につながります。岡崎南ロータリークラブでは、今後もこうした地域に根ざした教育支援を続けてまいります。