ロータリーが弁護士ジョン・ヒューコ氏を最高執行責任者に指名


国際ロータリーは、民間部門と公共部門の両方で幅広い国際経験を有する弁護士、ジョン・ヒューコ氏を、次期事務総長に選出しました。

ヒューコ氏は、2011年7月1日に事務総長に就任し、国際ロータリーとロータリー財団の600名以上の職員を管理することになります。イリノイ州エバンストンに本部を持ち、世界7カ国に支部を有する国際ロータリーは、200以上の国と地域で活動する33,000以上のロータリー・クラブをサポートしています。全世界のロータリー・クラブの会員総数は120万人に及びます。また、ロータリー財団は、世界中で行われているさまざまな教育的プログラムや人道奉仕プロジェクトに、年間1億8千万ドル(150億円超)を投入しています。

ヒューコ氏は、国際的な法律事務所ベーカー・アンド・マッケンジー(Baker & McKenzie)の元パートナー、および世界最貧国への対外援助を行うために2004年に設立された米国政府機関、ミレニアム・チャレンジ公社(Millennium Challenge Corporation)の副社長として活躍しました。創立106年の歴史を誇るロータリーは、「母子の健康」「水と衛生」「疾病予防と治療」「基本的教育と識字率向上」「経済と地域社会の発展」「平和と紛争予防・紛争解決」といった分野に焦点を当てた新しい長期計画を打ち立てたばかりであり、この計画がヒューコ氏の指揮下で実行に移されていくことになります。また、ロータリーが最優先して取り組んできた25年に及ぶポリオ(小児麻痺)撲滅運動においても、同氏の任期中に撲滅が実現される可能性があります。これまでの撲滅活動によって、世界でのポリオ感染者数は25年前と比べて99%以上減少しています。 ヒューコ氏はまた、共通の人道的目標に向けたリソースを最大限にするため、ロータリーの世界的な可視性を高めながら、世界中の政府や企業のリーダーと協力して新たな戦略的パートナーシップを築いていくことになります。さらに、既にロータリーと協力関係にあるビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団、世界保健機関(WHO)、米国国際開発庁(USAID)などとの関係を、さらに拡大し、強めていきます。

国際ロータリーのレイ・クリンギンスミス会長は、「明確なビジョンを備えたリーダー」である今回の新事務総長の採用について、次のように述べています。「彼のリーダーシップによって、ロータリーは今後も会員を増やし、世界をより良くするための取り組みをさらに活発にしながら、その存在感を高めていくでしょう。(中略)豊富な国際経験を持ち、優れた手腕が実証されているヒューコ氏のような人物が、事務総長の候補として名乗り出てくれたことは、ロータリーにとってこの上ない幸運です。彼のリーダーシップは、今後数年のロータリーにとって大きな資産となるでしょう」

ベーカー・アンド・マッケンジー法律事務所での15年間、ヒューコ氏は新興成長市場における国際的な企業取引を専門とし、同事務所のモスクワオフィスの設立に携わったほか、キエフとプラハのオフィスの代表パートナー弁護士しても活躍しました。ウクライナに駐在中の1990年初めには、ソビエト連邦崩壊後のウクライナの新憲法の草案に携わっていたグループを援助し、また、キエフで初のロータリー・クラブの創立会員にもなりました。ベーカー・アンド・マッケンジーの前は、ブラジルとアルゼンチンの大手法律事務所で働き、その後ワシントンとニューヨークのGibson, Dunn & Crutcher 法律事務所で、中南米を専門に事業の金融取引を担当しました。

2004年、ヒューコ氏は、公共部門であるミレニアム・チャレンジ公社(Millennium Challenge Corporation=MCC)に入社し、運営・協定(operations and compact development)担当副社長として、アフリカ、アジア、南米、中東、旧ソビエト連邦の26カ国との関係構築を主に担当しました。この期間、彼は18カ国との対外援助合意の開拓、交渉、承認を監督し、氏の下で援助総額63億ドル(約5,250億円)がインフラ、農業、水、衛生、保健、教育の事業に投入されました。過去1年間は、カーネギー国際平和財団(Carnegie Endowment for International Peace)の非常駐シニア・アソシエイトとして、国際開発や外交政策に関する記事の執筆に当たっています。

1985年にハーバード大学法学部を卒業し、オックスフォード大学からは修士号を、また、ニューヨーク、クリントンにあるハミルトン大学から学士号を取得しました。

「ロータリーの一員として、貧困、飢餓、疾病、識字、水危機や公衆衛生問題といった紛争の根源に取り組みながら、世界の平和と理解を推進するこの組織の使命の一端を担えることを、大変嬉しく、また栄誉に感じています」とヒューコ氏。「ビジネスと専門職のリーダーから成る全世界の120万人のロータリーの会員は、プロ意識に徹した献身的な職員のサポートの下、草の根の努力によって全世界に平和と理解をもたらす大きなリソースとなってきました。ポリオ撲滅でこれまでロータリーが成し遂げてきたことを見れば、それは明らかです」
ロータリーのトップとなる事務総長の職には、さまざまな分野から440人の候補者が上がり、世界的人材募集の大手、Korn/Ferry Internationalの協力の下で人材探しが行われました。ヒューコ氏は、10年にわたってこの職を務めてきたエド・フタ現事務総長の後任となります。

ヒューコ氏は、夫人のマルガリータさん、一人娘のマリアさんと共に、ワシントンDC近郊に在住しています。